20180830 投資信託は何の役にたつのだ 投資信託については、投資教育がいわれるなかで、つい技術的側面が強調されてしまうわけですが、投資は、投資自体が目的ではなくて、いずれは投資した資金を現金に換えて消費することが目的であることを忘れてはなりません。長期投資が重要だとはいっても、長期とは消費計画との関連で決まる時間の長さなのです。上手に消費することに教育がいるはずもなく、ならば投資教育とは何なのか。 投資信託 金利生活
20180823 銀行で投資信託を買った人の46%が損をしていることについて 金融庁は、銀行で投資信託を購入した顧客について、その46%の運用損益がマイナスになっているという資料を公表しました。もちろん、これは統計上の事実には違いないのですが、その算出の根拠に遡らない限り、事実の意味するところを正しく解釈することはできません。さて、では、この事実から浮かび上がる背景にある問題とは何なのか。 投資信託 金利生活
20180531 こんな投資信託があれば飛ぶように売れる 金融庁が強力に推進している金融構造改革のもと、個人貯蓄が預金から投資信託に移動していくと期待されているのですが、その流れを作るためには、分散投資のための品揃えとして、公社債等の確定利回りの資産を対象とした投資信託が不可欠です。しかし、現在の金利情勢のもとで、その分野で預金に勝てるものを作ることは極めて困難です。さて、どうすれば、魅力ある社債等を創出して、この困難を克服できるのか。それができれば、飛ぶように売れる投資信託になること請け合いなのですが。 投資信託 金利生活
20180426 預金に勝てる投資信託はあるのか 預金から投資信託へ、この標語に金融庁が強力に押し進める金融構造改革は集約されます。しかし、確かに、金融庁が説くように、長期にみれば預金は資産形成に相応しくないでしょうが、足元の金利情勢のもとの投資判断としては、預金にとどまるほうが合理的ではないでしょうか。ましてや、資産形成になじまない高齢者が預金総額の大きな部分を保有する現実において、預金から投資信託への流れは起き得るのでしょうか。 投資信託 金利生活
20180419 投資信託の毎月分配は顧客を騙すためなのか 投資信託の毎月分配については、長期の資産形成という目的にとって不要であり、有害ですらあるという見解が支配的で、金融庁も批判的な姿勢を示しています。しかし、事実としては、顧客に人気のある投資信託の多くは毎月分配型なのです。では、投資信託の実際の利用目的は資産形成ではないのか、資産形成が目的なら顧客が方法を誤っているのか、それとも業界の都合で顧客を間違った方向に誘導しているのか。 投資信託 金利生活
20180405 投資信託の回転売買の実態が明らかになるとき 投資信託は株価や為替の変動の影響を受けるわけですが、その販売において、購入と解約の適切なタイミングを計ることは難しく、むしろ、真に顧客の利益に適うためには、タイミングを計らないほうが望ましいとも考えられます。ならば、顧客が購入してから短い保有期間で解約して別なものに乗り換えること、いわゆる回転売買は顧客の利益に反することになりそうですが、現実には、広く行われているとされます。なぜなのか、それで顧客の利益は守られているのか。 投資信託 金利生活
20180329 投資信託の質の「見える化」は可能か 金融庁は、資本市場へ金融の中核機能を移転しようとしています。この歴史的大転換の結果として、国民貯蓄は、投資信託等を通じて直接に資本市場に流入するのですから、国民の利益を保護することが使命の金融庁にとって、投資信託の質の抜本的改善は最重点課題になっています。そこでは、数多ある投資信託の質の差を測る尺度を導入し、国民の合理的選択を促すことで、不良品の淘汰が目論まれているのですが、さて、そのような尺度はあり得るのか。 投資信託 金利生活
20171109 新・三井住友銀行で一番売れている投資信託 現在、三井住友銀行で一番売れている投資信託は、「SMBC・アムンディ プロテクト&スイッチファンド」というものです。三年前に同行で一番売れていた投資信託と比較するとき、そのあまりの変化に驚きます。この三年間、金融庁が強力に推進してきた投資信託改革ですが、この新商品、さても、その顕著な成果といえるのか。 投資信託 金利生活
20170511 お金の貯め方改革と生き方改革 今、国策として働き方改革が推進されていますが、企業の立場からする雇い方改革ではなく、働く人の立場からする改革であることが注目されます。同時に、金融行政においては、老後生活のための資産形成が重点施策にとりあげられていますが、こうした政策に一貫するものは、働きつつ貯める国民の自律的な生き方改革なのです。 資産形成 金利生活
20161027 投資のリスクは生活のリスク 投資教育などというと、すぐに、どれだけ投資のリスクをとれるのか、という話から始まるのですが、個人の資産形成においては、何のために資産を形成するのか、という目的から始めなくてはなりません。目的は、生活の重要な一部を構成しているはずなので、投資のリスクは、生活のリスクとして認識されない限り、正しく理解されないのです。 資産形成 金利生活