市場の動き

ストラテジーマップは、3月、6月、9月、12月末の情報を、翌月上旬に更新します。
市況概況の[週間]は毎週月曜日、[月間]は毎月第二水曜日に更新します。日本を含めた各国の市場環境データを、PDFにてダウンロードいただけます。

ストラテジーマップ

市況概況

  • 月間市況概況 2023年4月分

    【為替】
    ドル円は、米金融市場の揺れに対する警戒感が薄れたものの、月初の米国雇用統計や景況指数が弱かったことなどを背景にドル安の展開でした。中旬以降、米国では利上げ停止の観測が強まった一方、経済成長率がプラスで市場の予想を上回ったことなどから、一進一退でした。月末には円安の方向に転じ、月間では2.31%のドル高円安でした。ユーロ円は、ユーロ経済圏の景気回復に対する不透明感が依然として強いものの、主要国ドイツの経済回復を好感し、またECBが利上げ継続の姿勢を示したことなどによりユーロ高が継続しました。月間では3.96%のユーロ高円安でした。ポンド円は、インフレ圧力が引き続き高位であるものの、BOEの利上げ継続が期待され、ポンド高で推移しました。月間では4.00%のポンド 高円安でした。
    【債券】
    主要国の国債利回りは前月比まちまちとなりました。米国ではFRBの利上げ停止が意識され、頭打ち感がみられ小幅に低下しました。欧州では好調な経済指標を受けてECBが利上げを継続するとの見方から上昇しました。日本は日銀による政策修正観測から上昇しましたが、月末に早期の修正観測が後退し、上昇幅を縮めました。主要国の10年債利回りは、英国が23bps上昇し3.72%、米国が5bps低下し3.43%、日本が2bps上昇し0.35%、ドイツが1bps上昇し2.32%、フランスが7bps上昇し2.89%となりました。その他のクレジット資産では、投資適格債、ハイイールド債はともに上昇しました。
    【株式】
    先進国の株式市場は米インフレ率の鈍化からFRBの利上げ停止が意識されたことに加えて、欧州での好調な経済指標や有名投資家による日本株への強気な姿勢を受けて全体的に上昇しました。新興国では、中国が経済回復の見込みから上昇するも米中関係の悪化から月間では低下しました。(先進国で+1.75%、新興国で-1.13%)
    セクター別で見ますと、最も上昇したのは生活必需品で+4.33%、次いでエネルギーで、+3.84%でした。低下したのは素材とITのみで、素材が-0.48%、ITが-0.13%でした。
  • 月間市況概況 2023年3月分

    【為替】
    ドル円は、月初は一進一退で推移しました。中旬以降は、米国雇用統計などの経済指標が軟調であり、また米銀行破綻など米金融市場の揺れに対して警戒が高まり、ドル売りの傾向が継続しました。一方で銀行の破綻に対する米当局の迅速な救済が行われたことで市場の不安と警戒がやや解消してドルが持ち直した傾向もありましたが、月間では2.29%のドル安円高でした。ユーロ円は、金融システムへの不安が米国から欧州に蔓延するなどを背景に、軟調推移でした。市場の不安が高まる中、ECBは利上げ継続の姿勢が依然強く、また米銀行破綻に対する不安が緩まったことなどから、ユーロが持ち直す傾向も見られ月間では、0.1%のユーロ安円高でした。ポンドは、ユーロと同様に米銀行の破綻による影響を受け、月前半ではポンドが軟調推移でした。しかし、BOEによる利上げ継続の予測が強まり、また英経済の改善が期待されるなどから、月後半にポンド持ち直しの傾向でした。月間では0.21%のポンド安円高でした。
    【債券】
    米銀行破綻による金融不安の高まりから、利上げ停止や投資家のリスク回避姿勢の強まりから国債利回りは各国大きく低下しました。主要国の10年債利回りは、英国が34bps低下し3.49%、米国が43bps低下し3.48%、日本が15bps低下し0.35%、ドイツが32bps低下し2.31%、フランスが29bps低下し2.82%となりました。その他のクレジット資産では、投資適格債を中心に上昇するも投資家のリスク回避姿勢から特に欧州のハイイールド債は下落しました。
    【株式】
    先進国の株式市場は米銀行破綻による金融不安の高まりから、投資家のリスク回避の姿勢が強まり、月前半は下落しました。月後半では、金融当局による迅速な支援策が公表されたことで、株価は持ち直し、月を通しては上昇しました。新興国では、中国は米欧の金融不安の影響はあったものの、ゼロコロナ政策の終了に伴い、景気回復期待から上昇しました。(先進国で+3.09%、新興国で+3.03%)
    セクター別で見ますと、最も上昇したのはITで、+10.06%、次いで通信サービスで+9.02%でした。低下したのは金融とエネルギーのみで、金融が-7.70%、エネルギーが-1.56%でした。