20190214 資本主義は滅んで遊ぶ人の新コミュニズムになる 働き方改革は、その字義通りに、雇う組織ではなく、働く人を主役にした改革でなければなりません。なぜなら、働き方改革は成長戦略であり、成長の源泉である創造は、組織の次元ではなく、働く個人の次元でしか起き得ないからです。では、創造は、いかにして働く人に起きるのか、いかにして組織の革新につながるのか、個人を主役にした新たなる組織統治の原理とは何なのか。 働き方改革
20190207 働き方改革は遊び方改革だ 働き方改革という言葉は、組織を主語にした雇い方改革ではなくて、働く人を主語にしたものですから、先に人の働きがあって、その集積が組織の成果になるということでなければなりません。組織があって、組織に所属する人があるのではなく、人があって、人の集合が組織を構成するとき、そこに組織の統一と統治をもたらす原理は、文化と呼ばれるものではないのか、そして文化とは遊ぶことではないのか。 働き方改革
20190131 成功事例に学ぼうとするやつは亀を抜けないアキレスだ 古来、アキレスと亀の話は有名です。亀がアキレスよりも少し先のところを歩いているが、アキレスが追い抜こうとしても、抜くことはできないという逆説で、古代ギリシャの哲学者エレアのゼノンに帰せられています。アキレスならずとも、誰だって普通に走れば亀を抜けるに決まっていますが、抜けなくなるのは亀を基準に走るからです。このことは、企業経営において真の革新の意味を考える際に、重要な示唆を与えるものです。 働き方改革
20181115 78歳で病院の世話になったことのない麻生太郎先生の立派な見識 麻生太郎財務大臣の発言は、表現が直截的にすぎて乱暴な印象を与えるせいか、政治的には物議を醸しやすいわけですが、経済的な側面から内容を検討する限り、理に適っている場合が多いようです。例えば、健康保険のあり方について医療費負担の公平性に言及した最近の発言なども、一部に批判があったにしても、日本の持続可能な未来社会の建設にとって重要な示唆を与える立派な見識の表明なのです。 働き方改革
20171026 金融のフィデューシャリーを目指す働き方改革 フィデューシャリーは、英米法の専門家だけが知る特殊な言葉だったのですが、三年前に金融庁の施策を表現するものとして採用されたことから、今では金融界で知らぬもののない流行語になりました。これは専らに顧客の利益のために働く人を意味していて、弁護士や医師を思い浮かべればいいのですが、それだけに、金融機関に働く人をフィデューシャリーと呼ぶことの違和感は強烈です。強烈な違和感をもって有名となったフィデューシャリー、さて、金融行政の狙いは何か。 働き方改革
20171019 金融のプロフェッショナルを目指す働き方改革 金融庁がいう顧客本位を徹底していくと、金融機関本位が消滅して、金融機関に働くプロフェッショナル本位が現れてきます。なぜなら、金融とは、顧客と、顧客を担当する金融のプロフェッショナルとの間に、共通価値を創造することだからです。そこに創造された価値は、結果的に金融機関の利益となるのです。金融機関は、ついに、主役の地位を顧客とプロフェッショナルに譲り渡す、これが顧客本位の本質です。 働き方改革
20171012 金融における顧客本位な働き方改革 金融庁は、金融機関に対して顧客本位な業務運営を求めているのですが、顧客本位は、金融機関本位の否定として、金融機関に働く人本位をも意味するのではないでしょうか。顧客本位のもとで、顧客の利益のために働くことは、金融機関のなかで自立した立場を確保するのでなければ、貫徹し得ないと考えられるからです。これぞ真の働き方改革ですが、さて、いかにして可能なのか。 働き方改革