ブル・スティープニング、ブル・フラトニング

2023/02/16更新
投資の世界では、ベア、即ち熊は価格の下落を意味し、ブル、即ち雄牛は価格の上昇を意味します。債券では、金利上昇で価格は下落し、金利低下で価格は上昇しますから、イールドカーブは、ベアで上方に遷移し、ブルで下方に遷移します。また、イールドカーブの傾斜がスティープになる、即ち急になることをスティープニング、傾斜がフラットになる、即ち緩くなることをフラトニングといいます。
金融政策が緩和に転じれば、一方で、短期金利の低下が生じ、他方で、再引締めの可能性が残って、長期金利の低下は遅くなるので、イールドカーブは下方に遷移しつつ、スティープになると想定されます。これがブル・スティープニングです。その後、金融政策が中立化していくなかで、長期金利の低下が続き、ブル・フラトニングが生じて、イールドカーブは、緩やかな右肩上がりという正常態に戻ります。

関連記事