「年金の誤算 -企業を脅かす巨大債務の危機-」

「年金の誤算 -企業を脅かす巨大債務の危機-」

著者 日本経済新聞社(編)
出版社 日本経済新聞社
発行日 1996/10/22
私は、日本の企業年金の資産運用に、20年かかわってきました。つまり、1990(平成2)年4月1日に施行された改正厚生年金保険法のもとで、厚生年金基金の資産運用の自由化が始まった、まさにその直前から、かかわってきたということです。
私の、実体験からすると、本格的な変革は、1997年の山一證券廃業後の金融危機以降だと思います。しかし、その大規模な変革の準備は、1990年以降、着々と進んでいました。その背景には、深刻化していた積立不足問題があります。
この辺の事情を取り上げたのが、この1996年10月に日本経済新聞社によって纏められた「年金の誤算」です。この本には、私自身の名前も何度か登場します。なつかしい。今読んでも、臨場感があります。当時の厚生大臣、今の時の人、菅直人氏も登場しています。

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2009年9月17日開催セミナーレポート「日本の年金資産運用の歴史

この本を紹介した人

森本 紀行

HCアセットマネジメント株式会社代表取締役社長

東京大学文学部哲学科卒業。ファンドマネジャーとして三井生命(現大樹生命)の年金資産運用業務を経験したのち、1990年1月ワイアット(現ウィリス・タワーズワトソン)に入社。日本初の事業として、企業年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。年金資産運用の自由化の中で、新しい投資のアイディアを次々に導入して、業容を拡大する。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資のタレントを発掘して運用委託するという、全く新しいタイプの資産運用事業を始める。