2010/01/13開催 HC資産運用セミナーvol.025 セミナーレポート

HCセミナー
※当日配布資料をPDFでダウンロードすることが可能です。

今回のセミナーには、総勢55名の方々にご参加頂き、誠にありがとうございました。

◆セミナーのまとめ◆

今回は8つのキーワードで、セミナーの内容をまとめてみました。

◆投資家の主体的関与があって始めて、市場の効率性が保証される
良いものを買い、悪いものを売る、という投資家の積極的関与(真のアクティブ運用です)があってこそ、市場の効率性が保証されます。その限りでのみ、労せずして効率的ポートフォリオを手に入れるインデクス運用が意味を持つのです。まともなアクティブ運用が機能しないときAインデクス運用は意味を持ちません。

◆本来の事業投資としての株式投資
株式という「紙」を買っているのではありません。株式を発行している企業の事業に投資しているのです。事業の「平均」に投資するという発想よりも、良い事業を選んで投資するという発想のほうが、より常識的で、自然ではないでしょうか。

◆平均株価が上がらないという事実
今の日本の平均株価は、25年前の水準と変わらないのです。これは、事実です。しかも、振幅は、かなり大きなものがあります。リスクばかりが大きくて、リターンがない。投資対象としての適格性すら、問題になりかねない状況です。

◆銘柄を厳選するほど、市場連動性は低下
銘柄を厳選すれば、市場連動性は低下します。逆にいって、銘柄を厳選しない限り、平均株価の高リスク・低リターンという状況から、脱却できません。事業投資という深みでのアクティブ運用では、そもそも、多数の銘柄をカバーできるはずもありません。

◆振幅が作り出す投資機会
振幅の下域では、大バーゲン、宝の山になりがちです。また、理屈上は、振幅そのものが投資機会になります。ヘッジ、ショートセリング、現金保有など、自由な投資手法も検討しなくてはなりません。

◆日本企業という概念自体が意味を失っている
日本企業ではなくて、日本に上場しているグローバルに通用する企業が投資対象です。世界の中の日本、日本の中の世界が問題です。アジア(距離の優位からいって、特に中国でしょうね)の成長から大きな恩恵を受ける日本企業、海外から高く評価されている企業は、いくらもあります。

◆いくらなんでも、日本でも、確実に変革は進行している
企業の変革を促すような、強い主張をもった投資、社会変革のビジョンに立脚した投資が必要です。

◆買えないものに値段はない
「被買収」の意味を徹底的に考え直さなければなりません。価値があるから手に入れたいのです。価値がないものは、ディスカウントでも買収されない。プレミアムで買収されるような状況こそが、カタリストです。しかし、買収できない企業の株価には、値は付かないかもしれません。買えるものだけが投資対象です。


次回、2010年 第2回HC資産運用セミナーは
「バリュー(割安)」運用の真の意味?本源的価値、割安状況、割安状況解消の道筋(カタリスト)?』です。
是非とも皆様のご参加をお待ちしております。

なお、本セミナーで実施致しました「セミナーテーマに関するアンケート」の結果に関しましては、
HCセミナー・アンケートレポート」にて公表予定です。