複利のマジック

2023/01/18更新
複利とは、利息の上に利息が発生することで、回転数、即ち、利息の上の利息の発生回数が重要になります。回転数が多いほど累積金利の総額が大きくなりますが、この回転数の効果は、複利のマジックと呼ばれます。債券の利息の支払いは、世界的に、半年に1回が原則で、実際に現金で支払われますが、5年債の利回りが5%であるということは、理論においては、満期よりも前に9回支払われる利息は全て5%の利率で再投資されるとの仮定に基づいているわけです。しかし、現実には、仮定通りになりませんから、実際の投資収益率は、利回りとは異なるわけで、この差異の生じる可能性は、再投資リスクと呼ばれています。複利のマジックの効果が大きいほど、再投資リスクが大きいわけで、この理論と常識との乖離こそ、複利のマジックがマジックである理由です。

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