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2010年2月10日2010:02:10:15:03:32

「バリュー(割安)」運用の真の意味~本源的価値、割安状況、割安状況解消の道筋(カタリスト)~

2010/02/10開催 HC資産運用セミナーvol.026
セミナーレポート

※当日配布資料をPDFでダウンロードすることが可能です。

今回のセミナーには、総勢42名の方々にご参加頂き、誠にありがとうございました。

◆セミナーのまとめ◆

◆本源的収益
資産を所有することに必然的に付随してくる金融収益です。そもそも、債券・貸付金・預金等の金利、株式の配当、不動産の賃料などのように、利息配当金収入の期待値を内包しないようなものは、資産ではあり得ません。

◆本源的価値
本源的収益を前提にして資産の価格形成が行われている状態というのは、様々な資産が適正価格、即ち、価値そのもので、取引されている状態です。このときに、各資産の価値(本源的価値、あるいは適正価格)は、本源的収益の期待値の現在価値ということになります。

◆価値と価格
価値(本源的価値)と価格(市場時価)は一致しない場合が多いのです。理論は、価格の変化は、価値(市場参加者の評価の集積という意味での価値)の変化の反映であることを仮定していますが、現実は、市場の需給により勝手に価格変動することのほうが多いのです。

◆バリュー(value価値)
投資の世界では、バリューは価値そのものではなくて、価格と価値の差(価格を上回る価値の部分)のことです。そのような特別な意味をこめて、敢えてカタカナでバリューと呼ばれます。

◆バリュー投資
仮に適正価格(価値をそのまま体現した価格、言い換えれば、バリューがない価格)で資産を取得しても、投資収益はあります。それが本源的収益です。バリュー投資とは、適正価格を下回るところで投資をして、本源的収益を上回る追加的収益を挙げようとする試みです。

◆保守的運用としてのバリュー投資
バリュー投資は、本来は、価格が価値に対して割高になることまでを、想定するものではないのです。割安なとき、即ち、バリューのあるときにのみ投資し、バリューが解消してしまえば、配分をなくすか、本来の基本配分へ戻す、というのが基本です。

◆マージン・オブ・セイフティ(margin of safety 安全性の厚み)
価格が価値を下回る部分、即ち、バリュー部分が、価格の下落に対するクッションの役割を演じるという意味でも、バリュー投資は、保守的な投資といえます。

◆カタリスト(catalyst 触媒)
カタリストは、化学でいう触媒です。価格が価値に向かって動いていく、その価格の相対的上昇を化学反応に喩えた上で、その反応速度に影響する働きをするもの、を意味しています。

◆時間の要素と「万年割安」
理屈上は、バリューは自律的に解消する、と仮定するのが市場原理です。しかし、投資の収益率にとって決定的な要素は、時間です。時間を縮める働きをするのがカタリストです。一方、「万年割安」ということがあり得るのです。バリューがあるには違いないが、そのバリューが実現するまでの時間が読めない、つまり、カタリストが働かない状況があり得ます。

◆バリュートラップvalue trap(バリューの「罠」)
カタリストがないが故に、バリューのままで放置されることを、バリュートラップvalue trap(バリューの「罠」)といいます。解消しないバリューは、見かけのバリューに過ぎないという意味で、まさに、罠であるわけです。

◆バリュー解消の道筋とカタリスト
バリューが生まれる原因を徹底的に考えることから、バリュー解消の道筋が見えてきます。要は、バリューになった原因を逆転させれば、バリューは解消するであろうと考えるのが、一番素直だからです。バリューになった原因を逆転させるきっかけがカタリストです。

◆日本の株式市場のバリュー
バリューは、たくさんあるのでしょう。しかも、そのバリューが解消に向かう道筋についても、概ね、議論が尽きているのだと思っています。なのに、カタリストがない。カタリストがないのです。ここに、深刻な問題があります。

◆二つの道筋
日本の株式市場のカタリストについては、二つの可能性が考えられるのでしょう。第一に、良い会社でも、自律的にカタリストがでてくるような良い会社でも、バリューになる状況というのがあるのではないか、ということ、第二は、カタリストのないバリューに、どうしたらカタリストを作ることができるのか、ということ。



次回、2010年 第3回HC資産運用セミナーは『クレジット投資の魅力』です。是非とも皆様のご参加をお待ちしております。

なお、本セミナーで実施致しました「セミナーテーマに関するアンケート」の結果に関しましては、
「HCセミナー・アンケートレポート」にて公表予定です。

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