稀覯書

2023/08/31更新
稀覯書とは、本としての価値が極めて高いもので、かつ、発行されてから長い時間が経過しているか、あるいは最初から少部数しか印刷されていないために、残存部数の著しく少なくなっているものです。例えば、著名な作家の最初の作品で、無名だったが故に少部数の私家版として出されたものや、高名な詩人の詩集で、詩人の特異な趣味のもとで、製本に贅を凝らしたうえに、少部数の限定版として出されたものは典型的な稀覯書です。また、狭い専門領域を対象とした学術書は、当然に発行部数が少ないわけですが、後に、その分野の研究者にとっての必読文献となったものは、稀覯書になります。

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