現在13社に投資をしていますが、業種/投資時点も含めて相応に分散を図ることにより、投資価値の棄損を防ぎます。また投資先は一定の業歴/業績に加え、市場内でのポジションという短期では変動しにくい部分に着目して選定することにより、資産保全を図っています。より能動的には、投資先に業務支援を専門に行うオペレーティングチームを派遣することにより、業績の悪化を回避することにより投資価値を守るようにしています。J-STARは国連が支援する責任投資原則(United Nations-supported Principles for Responsible Investment、略して「PRI」*)に署名しています。投資の実施にあたり、この原則への対応をチェックリスト的に行うことも資産保全の一助になっています。
Q6. 投資に関するお奨めの書籍を1冊ご紹介頂けますでしょうか。
貴社の“読んで損しない本”は楽しみにしているコンテンツで、参考にして何冊も読ませていただいています。「投資」に直接関係する書籍は多く紹介されているので、J-STARが標榜する「課題解決型投資」の思想を表現している本を紹介します。2011年にリチャードP.ルメルトによって書かれた「良い戦略 悪い戦略」です。彼は戦略をたった一言、"The Strategy is problem solving"、と表わしています。すべての行動が、課題を解決し、具体的で達成可能なものであるべきであり、それに集中すべきであるという至極当然の指摘です。が、文中ではそれらに従った成功例(あるいは従わなかった失敗例)が、トラファルガーの海戦に始まり、アポロ計画も交えた冷戦、カンネーの戦いに見るハンニバルなどなど豊富に紹介され、歴史/軍記好きな方にも楽しめる内容になっています。
一般情報収集ということでは日本経済新聞、業界情報ということではPrivate Equity International、Asian Venture Capital Journal、PE Hub Wire、Pitch Book News、Fortune Term Sheet、経営参考情報として書籍紹介も豊富なWeekly Global Coachなどで情報を収集しています。