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資産運用セミナー

vol.7 事業経営と企業経営

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事業経営には、その分野における専門的知見が必要不可欠であり、従って経営者は優れた専門家としての実績を持つ者から選ばれるべきだということになるでしょう。
一方、複数の事業ポートフォリオを所有する企業経営においては、明瞭なリスクテイクの戦略の確立と経営資源の適正配置による最適な事業ポートフォリオの構築が最大の目的であり、事業における専門的知見というよりも、ポートフォリオマネジメントに長けた経営者が最適といえるでしょう。

(文責:酒見)
講   師 :森本 紀行
参 加 費 :無料

アンケートの集計結果
Q1. 日本では複数事業を抱えるコングロマリット企業のCEOであっても、所謂プロ経営者を社外から採用してくるケースは少なく、社内の部門長が昇格するケースが多いかと思います。なぜ日本の企業ではプロ経営者の採用が進まないのでしょうか。
1.    企業経営が事業ポートフォリオの構築・管理であるという認識が薄く、ポートフォリオ管理に長けたCEOの要件定義をしていないため。
2.    CEOを伝統的に社内から輩出しており、企業価値向上のためにふさわしい経営者を選ぶというよりも、社内の人間が就任するべきポストという認識が強いため。
3.    日本企業における価値観を考慮すると、社員からの求心力などの観点から、日本企業ではプロ経営者の登用は企業価値の向上に寄与しにくいため。
4.    日本にはプロ経営者として訓練された人材が少なく、プロ経営者を登用したくても探し出すことが難しいため。


Q2. 日本で現在主流となっている金融は企業金融であり、コングロマリット企業は企業全体で算出された金融コストで資金調達を行っています。企業金融は好調事業のキャッシュフローを担保にすることで全体の金融コストを引き下げることができる一方、不採算事業のゾンビ化を招く恐れがあります。この金融形態についてどのような考えをお持ちでしょうか。
1.    企業金融により低い金融コストで調達することができれば、新規事業のための資金なども低利で調達でき、不採算事業が多少ゾンビ化することを考えても、企業価値向上につながる。
2.    不採算事業でも低利で資金調達できる環境で企業のガバナンスを保つことは難しく、金融コストが低くなったとしても最終的には企業価値を損なう。多少高利となっても事業ごとに資金調達し、事業経営の規律を保つべき。

テーマをよりご理解いただくために
●本テーマに関連した「森本紀行はこう見る」
リスクのテイクと管理を混同するなかれ」(2018.4.12掲載)
どのような事業にもリスクはあり、事業を営むことはリスクテイクといえます。リスクテイクをする際、明確に意図して取るリスクと別に、管理しなければならない付随リスクも存在します。
付随するリスクを収益化できるか、複数のリスクテイクを行うことは正当化できるかといった企業経営的視点から、リスクテイクについて整理しています。

東芝は消滅、東芝の事業は不滅」(2017.3.16掲載)
東芝は原子力関連事業で巨額の損失を出した際、資金調達のために主力事業を売却しました。これは企業経営としての事業の整理にあたりますが、主力事業を売るという点において、通常とは異なります。このような事業売却についての考えを披露しています。

企業経営は創造と売却の無限の循環だ」(2020.12.10掲載)
全ての事業領域において生じているモノからコトへという不可避の展開を踏まえ、モノとコトの観点から企業として保有すべき事業・資産は何か、についての考えを述べています。

●本テーマに関連した「読んで損しない本」
破天荒な経営者たち ──8人の型破りなCEOが実現した桁外れの成功」 
企業経営について8人の優秀なCEOの分析を通じて掘り下げた書籍であり、経営資源についての重要性についても書かれています。

●本テーマにおいて抑えるべき用語
コングロマリットディスカウント

(文責:酒見)

講師・パネリスト紹介

森本 紀行

HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長

東京大学文学部哲学科卒業。ファンドマネジャーとして三井生命(現大樹生命)の年金資産運用業務を経験したのち、1990年1月ワイアット(現ウィリス・タワーズワトソン)に入社。日本初の事業として、企業年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。年金資産運用の自由化の中で、新しい投資のアイディアを次々に導入して、業容を拡大する。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資のタレントを発掘して運用委託するという、全く新しいタイプの資産運用事業を始める。

HCアセットマネジメント株式会社

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FAX 03-6685-0686