10/26(火)15:40~16:20
資産運用セミナー

vol.36 リスクアペタイトフレームワーク

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リスクアペタイトフレームワークとは、リスクを3つに階層化して管理することです。具体的には、アペタイト(意図的にとること)の対象としての戦略的リスクテイク、アペタイトの対象ではないが付随してくるため制御が必要なリスク、決してアペタイトの対象にしてはいけない回避するべき非本源的リスクです。転換社債を運用するヘッジファンドを例にすると、割安な転換社債の価格がアペタイトの対象で、金利リスクや株価変動リスクは管理すべき付随リスク、株価上昇はアペタイトの対象にしてはいけないものになります。今回は、リスクアペタイトフレームワークに基づいて、事業目的遂行のために意図した明確なリスクテイク、本源的リスクテイクに付随するリスク管理、そして本源的リスクテイクからの逸脱を阻止するガバナンスについて解説します。

(文責:崔)
講   師 :森本 紀行
参 加 費 :無料
ウェビナー資料:https://www.fromhc.com/211026_HCseminar_36.pdf

アンケートの集計結果
Q1. 「リスクアペタイトフレームワーク」(RAF)とは、リスクテイクの対象(意図的に取るリスク)と、リスクマネージの対象(管理すべきリスク)とを明確にする実践的な手法です。このような考え方について、最も近いものを、1つお選びください。
1. 以前から活用している
2. 今後活用していきたい
3. 活用していきたいが、具体的な取り組みが分からない
4. 導入に理解を得ることは難しい
5. あまり良い方法だとは思わない


Q2. RAFを導入する目的として、最も近いものを、1つお選びください。
1. 想定外損失の回避
2. 収益源泉と付随リスクを明確に分けて管理するため
3. リスクの抑制・制約
4. リターンの向上
5. ステークホルダーへの説明責任
6. その他


Q3. RAFを構築するために必要なものを、下記選択肢からお選びください。(複数可、その他を選択する際は詳細をご記入ください)
1. 社内の多くの部署がRAF構築に参画すること
2. 財務計画や事業戦略策定をRAFと一体化すること
3. RAF目的を社内で共通理解として醸成すること
4. 既存のリスク管理プロセスとRAFとの関係を整理すること
5. その他

テーマをよりご理解いただくために
●本テーマに関連した「森本紀行はこう見る」
リスクに、おいしい、まずい、はあるのか」(2016.6.30掲載)
リスクアペタイトフレームワークの中核は、金融庁が説明しているように、「自社のビジネスモデルの個別性を踏まえたうえで、事業計画達成のために進んで受け入れるべきリスク」の定義にあります。「自社のビジネスモデルの個別性」に応じて、各金融機関それぞれが「進んで受け入れるべきリスク」を選択する以上、そこで問われるのはリスクに対する健全なる感性です。顧客の視点で、おいしい価値の創造を追求し、まずい価値を排斥することは、おいしい価値創造のためのリスクを積極的にとり、まずい価値を生む可能性があるリスクを徹底的に排除するような経営につながるはずだと論じています。

金融における本源的リスクテイクとリスクアペタイトフレームワーク」(2016.7.7掲載)
銀行にしても、保険にしても、伝統的に本源的リスクテイクの対象とみなされてきた領域において収益構造が崩壊の危機に瀕するなか、金融庁は、本源的リスクテイクの領域の再定義を求めています。そして、自覚的な本源的リスクテイクを頂点とした経営執行態勢の構築、付随するリスク管理の高度化、本源的リスクテイクからの逸脱を阻止するガバナンス態勢の構築、即ち、リスクアペタイトフレームワークの構築と、そのフレームワークに基づく経営執行を求めていると論じています。

コスト削減からリスク削減へ」(2020.6.25掲載)
リスク管理の対象となるリスクは、意図しないリスクであるため、最小化されるべきものですが、リスクを最小化する努力は必ずコストを発生させます。リスク管理という機能は、リスク削減とコスト削減との相反しがちな関係について最適な状態を維持し、残余リスクに対して適切な資本配賦を行うものとして、経営上の重要な役割を演じています。 危機管理においては、それに要するコストの上昇が許容されるため、危機管理の徹底は、経営者の意識を、コスト削減から、危機管理の一部としてのリスク削減へ移行させる好機となります。新型コロナ感染症は、その好機を提供したものとして、利用されなくてはならないと論じています。

●本テーマに関連した「読んで損しない本」 
ブラック・スワン
予測不可能な事態は、「予測不可能」なのだから、予測できなくて当然です。どれだけ準備をしても不足の事態は必ず起きます。本著は、予測不可能な事象のリスクと分散の重要性について述べています。

反脆弱性
経済、金融から、人生、そして愛まで。この世界で私たちがいかに生きるべきか、全てに使える思考の物差し「脆弱/頑健/反脆弱」をもとに論じています。本著は投資に関してだけでなく、金融以外の人生においても非常に多くの重要なことが記載されています。

●本テーマにおいて抑えるべき用語
リスクアペタイトフレームワーク(Risk Appetite Framework)
リスクシェアリング(Risk Sharing)
 

(文責:崔)

講師・パネリスト紹介

森本 紀行

HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長

東京大学文学部哲学科卒業。ファンドマネジャーとして三井生命(現大樹生命)の年金資産運用業務を経験したのち、1990年1月ワイアット(現ウィリス・タワーズワトソン)に入社。日本初の事業として、企業年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。年金資産運用の自由化の中で、新しい投資のアイディアを次々に導入して、業容を拡大する。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資のタレントを発掘して運用委託するという、全く新しいタイプの資産運用事業を始める。

HCアセットマネジメント株式会社

TEL 03-6685-0683 
FAX 03-6685-0686