12/18開催 HC資産運用セミナーvol012 セミナーレポート

HCセミナー
今回のセミナーには、年金基金・金融法人の方々を中心に総勢50名の方々にご参加頂き、誠にありがとうございました。

◆セミナーのまとめ◆

今回は6つのキーワードで、セミナーの内容をまとめてみました。


◆絶対リターン運用とは
絶対リターンを追求する運用は、市場連動型の運用と違って、いわゆる“no excuse”(言い訳できない)の運用です。つまり、絶対リターンを標榜する以上は、市場の下落によって絶対的なマイナスを説明できない、ということです。具体的には、資産配分(ヘッジや現金保有を含む)を内包する運用や、個別銘柄のリスクが優越するような運用などです。

◆絶対リターン運用を支える運用者の条件
絶対リターン運用を行い得るためには、運用会社として、一定の条件を備えることが必要です。第一に、投資の機会を捉えるための担当者の技術的条件(スキル)、第二に、そのスキルが発揮できるための組織的条件、第三に、その組織を維持できるためのビジネス上の条件です。

◆ゼロ・サムの世界におけるアルファの意味
もしもアルファを生み出すスキル(人間の技術的優位)があるとしたら、それと同じだけ、マイナスのアルファを生み出さざるを得ない人間社会の構造的な弱さがなければなりません。市場全体としては、アルファは、ゼロ・サムでなければならないからです。

◆機会の発見と機会を捉えるスキル
資本市場の中の潜在的な投資の機会は、社会的存在としての人間の行動の結果、具体的な投資機会として、生起してきます。スキルとは、そのような機会を冷静に捉える分析力と、その機会を収益化する実行力から成り立ちます。

◆スキルを発揮できる組織的条件
スキルは人間に帰属します。しかし、運用能力は、属人的なものではありません。また、個人として能力では、資本市場の力に勝てるわけもありません。スキルがスキルとして発揮されるための組織があって初めて、運用会社としての能力になるのです。

◆組織を支えるビジネス上の条件と投資のストラクチャ
運用資産がなければ、いかにスキルがあっても、運用になりません。一定の組織を形成すれば、それなりの固定費が発生します。ビジネスとして、組織を維持できるだけの収益力がなければ、一貫した運用はできません。また、突然に大きな解約を受けたりすれば、一貫した運用はできません。運用の一貫性を保持するためには、運用内容に即した運用のスキームが必要になります。




次回、2009年 第1回HC資産運用セミナーは「バリュー(割安)」運用の真の意味?本源的価値、割安状況、割安状況解消の筋道(カタリスト)?です。皆様のご参加を是非ともお待ちしております!

なお、本セミナーで実施致しました「セミナーテーマに関する意識調査」の結果に関しましては、?セミナーレポート 「いい運用会社とは」セミナーテーマにおける意識調査編?にて公表しています!!是非ともご覧下さい。


※当日配布資料をPDFでダウンロードすることが可能です。