市場の動き

ストラテジーマップは、3月、6月、9月、12月末の情報を、翌月上旬に更新します。
市況概況の[週間]は毎週月曜日、[月間]は毎月第二水曜日に更新します。日本を含めた各国の市場環境データを、PDFにてダウンロードいただけます。

ストラテジーマップ

市況概況

  • 月間市況概況 2025年5月分

    【為替】
    5月のドル円相場は、日銀の物価見通し下方修正に伴う円売りで始まり、一時148円台後半まで上昇。その後は、米中通商協議進展やFOMC後のドル買い、米国債入札不調による円買いなどが交錯し、乱高下を繰り返しました。月末には米貿易裁判所の判決や日米為替協議報道を受け、143円台後半で推移。月間では0.66%の円安ドル高でした。ユーロ円・ポンド円も政策観測や通商関連報道を背景に方向感を欠く展開となりつつ、いずれも円売り優勢な月初から持ち直しを見せ、円高地合いがやや優勢となりました。月間では0.90%の円安ユーロ高、1.65%の円安ポンド高でした。
    【債券】
    5月の10年国債利回りは、米国、日本、ドイツでそれぞれで上昇しました。米中両政府が関税引き下げに合意し、米中貿易摩擦の懸念が後退したことにより、安全資産が売られました。
    主要国の10年債利回りは、米国が24bps上昇し4.4%、英国が20bps上昇し4.65%、日本が18bps上昇し1.49%、ドイツが6bps上昇し2.5%、フランスが1bps低下し3.16%となりました。
    【株式】
    5月の先進国の株式市場は、米国では、月前半、米中貿易協議で両国が関税の大幅な引き下げに合意したことが報じられると大きく上昇し、後半には長期金利の上昇で下落したものの、月全体ではプラスとなりました。日本では、米中貿易摩擦への過度な警戒感が和らいだことや、日銀による利上げ観測の後退により上昇しました。欧州では、一時米国によるEUへの関税引き上げ懸念から下落したものの、発動の延期により再び上昇しました。新興国では、中国で米中間の相互関税の引き下げ発表や金融緩和が好感され上昇しました。(先進国+0.5.96%、新興国で+3.79%)
    セクター別で見ますと、最も上昇したのがITで+10.42%、次が公益事業と通信で+9.16%でした。最も下落したのがヘルスケアで▲3.99%でした。
  • 月間市況概況 2025年4月分

    【為替】
    4月のドル円相場は、トランプ大統領の「相互関税」発表によるドル高で開始後、米中の報復関税合戦やFRB議長の解任報道など政治リスクが重なり急落、月末には142円前後で推移。月間では4.59%の円高ドル安でした。4月のユーロ円は164.09まで上昇後、米国の関税発表を受けた円買いで一時159円を割るも、すぐに回復し、月末時点では162円付近で推移。月間で0.12%の円高ユーロ安となりました。4月のポンド円は195円台後半まで上昇後、米関税問題で一時184円台前半まで急落。「相互関税」の一時停止を受けて持ち直し、月末にかけて190円台後半で推移。月間では1.56%の円高ポンド安でした。
    【債券】
    4月の10年国債利回りは、米国では雇用統計やトランプ大統領の発言で一時上昇しましたが、月末には前月を下回る水準となりました。ドイツでは関税やECBの政策を背景に金利が低下、日本も相互関税懸念で低下しました。米投資適格社債は景気減速懸念からスプレッドが拡大しました。
    主要国の10年債利回りは、米国は横ばいで4.21%、英国が21bps上昇し4.69%、日本が15bps上昇し1.52%、ドイツが32bps上昇し2.73%、フランスが29bps上昇し3.43%となりました。
    【株式】
    4月の先進国の株式市場は、米国では、月初トランプ政権の発表した相互関税政策とそれに対する中国の報復関税による景気悪化懸念から大きく下落したものの、各国との関税交渉への期待感から下げ幅を抑制しました。日本では、月初関税の影響懸念や、利上げ観測の後退により銀行株を中心に下落したものの、日米関税交渉による緊張緩和が株価を押上げ、月全体では上昇しました。欧州では、日米同様に月初下落したものの、関税交渉進展への期待感から株価上昇しました。新興国では、中国で米国への報復関税などによる景気悪化懸念から下落したものの、他各国では関税協議が始まり緊張緩和ため上昇しました。(先進国+0.83%、新興国で+0.70%)
    セクター別で見ますと、最も上昇したのが生活必需品で+3.95%、次が公益事業で+3.44%でした。最も下落したのがエネルギーで▲11.21%、次がヘルスケアで▲1.91%でした。