8/20開催 HC資産運用セミナーvol.020 セミナーレポート

HCセミナー
※当日配布資料をPDFでダウンロードすることが可能です。

今回のセミナーには、総勢51名の方々にご参加頂き、誠にありがとうございました。

◆セミナーのまとめ◆

今回は7つのキーワードで、セミナーの内容をまとめてみました。

◆企業の資金調達の二つの基本形
第一に、債務を増やすなり、資本を増やすなりする伝統的方法と、第二に、資産を売ることによる調達(アセット・ファイナンス)です。

◆いわゆる流動化とファンドの利用
アセット・ファイナンスによる資産売却は、資金調達目的を明確にするために、「売却」ではなく「流動化」と呼ばれます。流動化に際しては、ファンドの利用(即ちファンドへの資産売却)がよく見られます。これらのファンドに代表される流動化商品の発展は、投資対象の拡大を意味しています。

◆事業キャッシュフローとキャピタル・ストラクチャ
キャピタル・ストラクチャは、企業が事業活動を通じて生み出したキャッシュフローを、リスク特性に応じて投資家に再配分する仕組みです。具体的には、株式と債務、およびその中間的性格のもの(メザニン)の組合せになります。

◆キャピタル・ストラクチャの多様化
キャピタル・ストラクチャの設計においては、様々な種類の債務・メザニン・株式の組合せが進行し、高度に多様化・複雑化してきています。投資家の立場から見れば、ここでも、投資対象の選択肢が増えているのです。

◆ファンドのキャピタル・ストラクチャ
アセット・ファイナンスから生まれたファンドにも、複雑なキャピタル・ストラクチャを導入することがあります。

◆ファンドの積極的な資産創出機能
企業再編等においては、ファンドが直接に企業等から株式やメザニンなどを引き受け、また融資等を実行します。ファンドが投資銀行機能を果たし、融資も行うという意味では、銀行機能すら果たしているのです。

◆事業価値とキャピタル・ストラクチャ
事業価値が、ネット事業キャッシュフローの現在価値であるならば、その再配分の仕組みに過ぎないキャピタル・ストラクチャを工夫することによっては、事業価値は、本質的には変り得ません。キャピタル・ストラクチャの多様化は、リスクの細分化であり、投資家の選択肢の拡大を意味するに過ぎません。


次回、2009年 第9回HC資産運用セミナーは
『日本の年金資産運用の歴史?20年の歴史に学ぶ知恵と将来への展望?』です。
皆様のご参加をお待ちしております!


なお、本セミナーで実施致しました「セミナーテーマに関するアンケート」の結果に関しましては、
「HCセミナー・アンケートレポート」にて公表予定です。