2015年12月15日(火)開催 HC資産運用セミナーvol.096『新しい資産選択と配分の理論』セミナーレポート

HCセミナー

■動画ダイジェスト


 資産運用では分類・選択・配分の行程を経るが、まず分類をするためにはそのための基準が必要であり、さらに分類基準を決めるためには選択のための基準を定める必要がある。従って、投資対象の選択基準と分類・定義こそが、基本的運用方針となる。

 分類がなされるとき、株式や債券等モノとしての投資対象毎に分類されることが多いが、例えば創業資金を考えたとき、その資金を提供する方法は株式に限らない。つまり資金の供給という本来の目的からみれば、分類というのは、資金供給の手段によるのではなく、投資の機会や機能などによって柔軟になされるべきである。
 また、資本市場は日々変化していくので、一度定めた分類も合理的であるように変える必要がある。資産運用行程における原点を変えることで、自ずから選択や配分も変わってくる。その結果として最適な資産配分へと近づけていくことができると考える。

 資産とは、本源的にキャッシュフローを内包しているもので、キャッシュを生まないものは資産ではない。
 投資対象は、まず事業キャッシュフローの源泉を選別し、次に事業主体の資本構成のどの部分(債券・株式等)に投資するかの順で考えるべきである。保守主義の原則では、キャッシュフローは予測可能性が高く、安定しているもの(一般的には、生活の基本に近いものが安定しているといわれている)を選ぶべきで、資本構成では上位に参画することが必要である。安定的なキャッシュフローは事業価値が評価でき、そこから投資価値を評価できるためである。
 また、事業キャッシュフローは、読みにくいほど期待収益は高くなるべきで、資本構成では、上にあるほど安全であり、期待収益は一番上にある債権が最も低く、一番下の株式が最も高くなるのが原則である。但し、株式を選択する場合は、事業キャッシュフローが安定し、株主のところまで潤沢なキャッシュが残るような会社に限定すべきである。

 資産運用の第一歩は、投資対象の選択基準を確立し、その基準に従い投資対象の分類を行うことである。ここでは、本源的価値を選択基準とし、本源的収益の源泉を分類基準とする。同じ企業の株式と社債を持っていても、分散したことにはならない。
 第二歩として、本源的魅力度(量と質)を選択基準とする。但し、本源的収益の源泉が相互に本質的に異なるよう複数の投資対象を選択する必要がある。
 第三歩として、より有利な投資の機会(バリュー)に傾斜する。価値と価格は一致しない。
バリューであるかどうかは、それが、単なる一時的な価格の下落なのか、または、本源的価値の毀損によるものなのかを見極める必要がある。一時的な下落であれば、戻る理由(カタリスト)が出れば、価格は戻る。
 第四歩として、売却基準を定める。配分で傾斜をかけていたバリューは後に解消に向かう。そこで売却の決断と、新たなバリューを発掘する必要が出てくる。売却の決断は困難である。売却のタイミングはリターンが良い時であり、入れ替えのためには新しい投資機会を探し出さねばならない。視野を世界に広げれば、どこかに必ず投資機会はあるはずで、資産運用においては、地の果てまで投資の機会を見つけに行く努力が必要である。



以上

(文責:杉本、大山)

当日配布資料をPDFでダウンロードすることが可能です。






■セミナーで実施したアンケートの集計結果

Q1「国内債券・外国債券・国内株式・外国株式」という四資産分類は、次のどちらの歴史的経緯から生まれたとお考えでしょうか。どちらか近いほうをお選びください。

<クリックで拡大>
1.まず、債券と株式に二分割し、次いで、それぞれを国内と外国に分けた。
2.まず、国内と外国に二分割し、次いで、それぞれを債券と株式に分けた。

Q2「国内債券・外国債券・国内株式・外国株式」という四資産分類は、次のどちらの理論的順序で行われるべきお考えでしょうか。どちらか近いほうをお選びください。


<クリックで拡大>
1.まず、債券と株式に二分割し、次いで、それぞれを国内と外国に分ける。
2.まず、国内と外国に二分割し、次いで、それぞれを債券と株式に分ける。

Q3仮にオルタナティブというような自由な枠を設けずに、全ての資産を「債券・外国債券・株式・外国株式」という四資産分類に振り分けるとしたら、例えば、国内株式のロングショート戦略は、どう分類されるでしょうか。どちらか近いほうをお選びください。


<クリックで拡大>
1.債券代替として、国内債券。
2.株式には違いないので、国内株式。

Q4同様に、為替をヘッジした外国債券は、どう分類されるでしょうか。どちらか近いほうをお選びください。


<クリックで拡大>
1.債券代替として、国内債券。
2.外国債券には違いないので、外国債券。

Q5長期的資産配分の長期とは、どういう意味でしょうか。どちらか近いほうをお選びください。


<クリックで拡大>
1.一度決めた資産配分は長期間変えない(短期的には変えないので、結果的に不変)。
2.長期の視点で変えるべきときは変える(短期的に変える意図はなくとも、結果的に変動)。

過去のセミナーレポート

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