インベスターリターン

2018/03/23更新
インベスターリターンとは、2017年10月に金融庁が公表した金融レポートの定義によれば、「日々のファンドへの資金流出入額と、期首及び期末のファンドの純資産総額から求めた内部収益率を年率換算したもの」である。つまり、インベスターリターンは資金の流出入のタイミング効果を反映させたものなのである。要は、相対的に、安いときに資金流入が多く、高いときに資金流入が少なくなる、あるいは流出が多くなれば、インベスターリターンは投資信託そのもののリターンよりも高くなる。この金融レポートには、積立投資になっている確定拠出専用投資信託と他の一般の投資信託について両者のインベスターリターンを比較した結果がのっているが、過去10年の全ての資産種類の実績において、確定拠出専用のものが上回っていまる。これは、金融庁の仮説である「売買のタイミングを気にする必要のない、資金投入の時期を分散する積立投資」の有効性を証明するものである。なぜなら、定額積み立てをすれば、相対的な資金流入は、安いときに多く、高いときに少なくなるからだ。金融庁はインベスターリターンをKPIの好事例に掲げており、実際、積立投資に注力しているセゾン投信は、先行して自社のKPIに採用している。

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