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芸術起業論 2009年7月29日2009:07:29:10:30:00

芸術起業論

著者: 村上隆

出版社: 幻冬舎

発行日: 2006/06

 これは、アーティストの自己そのものをぶつけた長編散文詩であり、創造活動の社会的関連性を歴史的文脈で深く鋭く考え抜いた成果として、ほとんど哲学書であり、徹底したマーケット分析に基づく起業理論として、優れたビジネス書です。
 村上隆氏が、自己のアートを語るに、『芸術起業論』というタイトルをつけたのには、深い意味があるはずです。アートでお金を儲ける、というような浅薄な意味で捉える向きもあるようですが、とんでもない誤解です。アートの存在形式そのものが、ビジネスの世界の起業の本質なのです。起業がアートなのです。
既存のマーケットに認められる新しさ、村上隆氏の表現を借りれば、「新しいゲームの提案」、「歴史の新解釈」、「確信犯的ルール破り」の要素がなければ、起業は成功しません。起業の成功にとって、「社会の構造変化を巧みに捉えた確かな事業構想」が必要なのは当然ですが、その具体的内容について、村上隆氏の提起する三要素を明らかにしていくことは、非常に有益であろうかと思います。

関連コラム「アーティストの起業論に学ぶ起業のアート論」はこちら



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森本 紀行

HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長

三井生命のファンドマネジャーを経て、1990年1月ワイアット株式会社(現タワーズワトソン株式会社)に入社。日本初の事業として、年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資機会を発掘し、専門家に運用委託するという、新しいタイプの資産運用事業を始める。東京大学文学部哲学科卒。